<<安楽椅子探偵の推理とは?>>

この番組では本格推理ドラマと言うが、厳密に言うと、「隠されたヒントを探せ!ゲーム」と言っても良い。 推理ドラマではよく動機があるとかないとかで犯人を絞ることが多いのだが、この番組では動機なんて全然関係なし! 原作者がさりげなく示したヒントを手がかりに犯人を特定する、という形式である。 よって、完全に犯人を特定する物的証拠はなく、あやふやな状況証拠のみで考える必要があると思う。 また、深く考える必要もなく、例えば必要以上に偽装工作はしない。もし、してしまうと問題が相当ややこしくなるから。 深読みをする必要はない。要に一番難しいのはヒントを探すことで、それを見つけると、解答はシンプルに考えれば良いはずだ。

実はこの番組の特有の傾向があるんです!超難しい「ヒント」を探す参考にしてほしい。

1.映像トリックがどこかにある!それも基本的に1箇所!!

「小説だと、小説ならではの、いわゆる叙情的トリックってあるじゃないですか。 僕はそういうのが好きで、普段は映像不可能なものを考えてるんだけれども。じゃ、映像の原作を考える時は、 逆をやってみたいというのが人情でね。色んな意味でかつてないものに仕上がったんじゃ。でも、見た方はどうなんでしょう」

これは第1弾の時にインタビューで綾辻行人氏がおっしゃった言葉である。 このように原作者はテレビならではの映像を使ったトリックを使うことが好きである。 今回は、久万子がレストランで彼を待ちぼうけしているシーンで、カウンターにいた 楢崎ノリエの両耳にイヤリングがついていたことなんて、 スローで見ないと絶対に分からない!これが第1弾から続いている「ビデオをすり切れるほど見ないと 分からないヒント」である。このヒントは犯人を特定する重大なヒントであるに違いないのである。

ちなみに第1弾では日本標準時間では10:00amであるから、アメリカでは、時計は8:00pm(時差合ってる?) であるはずなのにお店にある時計(画面に小さくさりげなくおいてある)が10:00amであった。 このことから犯人はアメリカにはおらず、日本にいた。 よって、日本での殺害は可能。という重大なヒントが隠されていた!! これに気づく探偵はかなり少なく、犯人名すら正解率が10%以下になってしまった。

第2弾でも直接犯人を特定するヒントではなかったが、ビデオをする切れるほど見ないと分からないヒントがあった。

このように映像トリックがどこかに存在するわけである。また、この映像トリックは今までの傾向として、 1作品に1カ所だけ仕込まれている。よって、その映像トリックを見破ることが出来たら、犯人はかなり絞れるはずだ!! といってもこれだけで犯人を特定することは出来ないだろうし、 問題自体がいろいろなトリックを解明しながら解いていくスタイルだから、それだけではダメ!

まあ、映像トリックっぽい、「引っかけ」映像トリックが随所入っているので、 本当の映像トリックを見つけることが至難のワザやけどね〜。 今回はこの「引っかけ」があまりにもたくさんあるから (←全国ネットで正解者を多数出すと審査がたいへんなのでたくさん作ったのか!?) 犯人を特定するプロセスまで正解がわずか0.1%になったのかな。

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